しゅうしろんぶんのかきかた
ふとここまでの研究の進捗を振り返ってみて思った。
成果、ないんじゃね?
ここでいう「成果」とは成功はもちろん失敗も含まれる。
修士論文程度だと、実験や解析の結果 期待していた結論が得られなかったとしても、その過程が評価してもらえる(希望的観測)。
けれどさすがに、何を期待して研究に着手し、自分の実験がその検証にどう繋がるかを説明して、得られた結果が何を意味しているかは明らかにしなくてはならない。
俺は現在のところ何を得られているのだろうか。
あれ?
年末じゃん。
提出期限間近じゃん。
卒業するためには修士論文を書き上げるほか、授業料も納めないといけない。
あてが外れてしまって……とりあえず銀行に……。
クイックマスター「人文科学II」
LEC『公務員試験過去問新クイックマスター人文科学II(地理・思想・文学・芸術)』
人文科学のうち歴史以外の分野が収められている1冊。
「世界史・日本史」編と分けられているので、ボリュームは満載。
わたしの初期学力
中学時代 | 5教科では社会が苦手。 |
---|---|
本命高校の入学試験では、私立ながら社会(と理科)も出題されるので勉強は結構した。 | |
高校時代 | 「地理」を2、3年生で履修し、大学入試でもセンター試験において利用。 |
苦手科目。自然発生的な理屈を押さえるのは面白いが、地名を覚えるのが絶望的に苦手。 | |
高校地理は世界地理がメインのため、日本については都道府県も暗記していない。 | |
大学・大学院時代 | この分野にはご無沙汰。文学・芸術の教養も皆無。 |
章立て
※ 第2版に準拠
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教材の使用感
『クイマス』シリーズを通しての評価は以前の記事の通り。
「思想」および「文学・芸術」はとにかくひたすら人名その他を覚えなくてはならない科目。
『 上・中級公務員試験 新・光速マスター 人文科学 』のような知識整理本で学習するのもアリだが、問題形式を好むならこの教材であろう。
「インプット」→「実践問題」→「章末CHECK」の流れの中に試験頻出(と思われる)の知識は繰り返し出題されるので、重要事項は自然と身につく。
とはいえ、知識の有無が点数に直結する科目ゆえ、この1冊で本当に足りるのか、不安にはなるところ。
国家一般職や地方上級ならこの教材で十分なのではないだろうか。
国家総合職についても、ここに出て来ないことを問う問題は捨て問、と割り切ってもいいのかもしれない。
一方の「地理」は、問題量についてはこの教材で申し分ないように思う。
しかしながらひとつひとつの知識の背景にあるものを押さえておくとぐっと知識が定着しやすくなる科目なので、ただ問題を解くだけというのは勿体なく思えるところ。
そうも言っていられないのが試験対策の現実か。
公務員試験 過去問新クイックマスター 人文科学II <第3版>
公務員試験過去問新クイックマスター人文科学II(地理、思想、文学、芸術) 第2版
クイックマスター「人文科学I」
LEC『公務員試験過去問新クイックマスター人文科学I(日本史・世界史)』
日本史の知識も世界史の知識もないわたしが、公務員試験の対策のために選択した過去問題集。
日本史・世界史の膨大な知識の中から、試験対策で重要となる箇所が1冊にまとまっている。
わたしの初期学力
中学時代 | 5教科では社会が苦手。 |
---|---|
本命高校の入学試験では、私立ながら社会(と理科)も出題されるので勉強は結構した。 | |
高校時代 | 「世界史」は1年間のみ履修。苦手科目で赤点も経験。 |
大学入試では利用せず。 | |
大学・大学院時代 | 歴史関連の講義は一切履修せず、自分で勉強をしたり本を読んだりすることもなし。 |
章立て
※ 第2版に準拠
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教材の使用感
『クイマス』シリーズを通しての評価は以前の記事の通り。
「実践問題」だけで150題が収録されている(第2版)のだから問題数は十分。
しかし、ただひたすらに問題を解いていても歴史の流れは見えにくいもの。
「日本史」「世界史」の知識に乏しいのであれば、易しいものでいいから読み物感覚で読める本で一通りの歴史に触れておいた方が取り組みやすくなるのではないだろうか。
所詮は試験対策であるから、この教材の類題が出たら確実に獲る、そうでない問題は捨てると割り切って学習するならば構わないか。
人文科学をすべて1冊にまとめている教材も多い中、二分冊にしている点は高く評価できる。
とはいえ、国家総合職対策がこの1冊で十分とは到底思えない。
公務員試験 過去問新クイックマスター 人文科学I <第3版>
公務員試験過去問新クイックマスター人文科学I(日本史、世界史) 第2版
世界史 初学者の教材
前回の日本史編の記事に続いて、今回は世界史について。
わたし自身は高校1年生のときに世界史を1年間だけ学校の授業で習ったが、それから10年近くが経ち、当時学んだことなどすっかり忘れていた。
そもそも当時だって苦手で、赤点取ったりしていたわけで、ろくに知識が身についていなかったことは明白。
それでもこのたび公務員試験のために世界史学習をすることとなり、以下の教材を利用しているみたいだよ。
東進ブックス『荒巻の新世界史の見取り図 上巻』
東進ブックス『荒巻の新世界史の見取り図 中巻』
東進ブックス『荒巻の新世界史の見取り図 下巻』
※ わたしが所持しているのは改定前の版であり、また、当時4分冊だったうちの1冊目だけです。 その上で講評を書いていることをご了承ください。
歴史的な出来事1つ1つの因果関係を納得させることに力が入っており、歴史の流れが頭に入りやすい。
反面、用語の網羅性などは低くなりそうだが、基礎学習としては十分なのではなかろうか。
非常に読みやすい教材であり、初学者でも読みやすいことだろう。
地図が多用されているため、当時の諸国の勢力範囲が確かめやすい。
センター試験を少し超える入試問題をターゲットにしているらしく、同じ東進ブックスでも『日本史の金谷』より少し難易度が高いのを感じる。
語り口調で書かれているため、読みやすくはあるのだが、文末が丁寧口調のものと通常口調のものが混ざるなどの点に、ストレスを感じる読者もいるかもしれない。
また、最大の難点として、誤植が非常に多いとのこと。
作者ご自身のブログにて誤植箇所が公開されているので、ご参考に→「世界史の見取り図 誤植について」
中経出版『センター試験 世界史Bの点数が面白いほどとれる本』
センター試験のレベルに合わせて世界史の解説が為されている。
上の本同様、話口調で読みやすい解説。
ただし、1冊で全範囲を網羅するため、細かい知識は囲み記事で簡潔にまとめられる程度だったりもする。
公務員試験対策としては(恐らく)このくらいの学習量がちょうどいいのではないだろうか。
最後に、世界史の学習においては世界地図を見ながら勉強することを強く推奨する。
ヨーロッパや中東、東アジアの地形が頭に焼き付いている人はそう多くないであろう。
そういう人が書物を読み、文章だけで国々の盛衰を記憶することは容易くはないはずである。
地図を見ながら、どの時代にどの国がどの地域で活躍していたかを確かめていく作業は、知識定着の強い味方となる。
たとえば、こちらのサイトでダウンロードできるツールがオススメである→ 「ワールド・ヒストリカル・アトラス」
1年ごとの国の移り変わりが地図上で確認できる。
(※ 内容の正確さなどは保証しかねます。)
日本史にせよ世界史にせよ、社会人になってからも趣味程度で勉強続けたいな♪
なお、大学受験時にも同様の発言をしていた模様。
荒巻の新世界史の見取り図 上巻―大学受験 (東進ブックス 名人の授業)
荒巻の新世界史の見取り図 中巻―大学受験 (東進ブックス 名人の授業)
荒巻の新世界史の見取り図 下巻―大学受験 (東進ブックス 名人の授業)
決定版 センター試験 世界史Bの点数が面白いほどとれる本
日本史 初学者の教材
このページを訪れてくれた方が日本史を勉強する理由は様々であろう。
センター試験で要求される大学受験生もいるだろうし、わたしのように公務員試験の対策として日本史を学ぶ者もいるだろう。
ここでは、高校生以上の学力を持った方が日本史を初めて勉強する際に役立ちそうな教材を紹介してみる。
わたし自身、中学で歴史を勉強して以来実に10年近く歴史学習からは離れた生活を送ってきたが、ここに挙げたのはそんな私にもとっつきやすい教材ばかりである。
東進ブックス『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本―原始・古代史 』
東進ブックス『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本―中世・近世史 』
東進ブックス『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本―近現代史 』
細かい知識を詰め込むよりも、まずは歴史の大筋を掴むことを目指した本。
どの勢力とどの勢力とが対立していたか、といった構図を重視して解説が為され、その点をわかりやすく表した年表を随所に用いている。
また、何が原因で何が引き起こされたかという因果関係を非常に大切にしているため、日本史を――ただ暗記するのでなく――理解して頭に焼き付けることができる。
とてもわかりやすい本と言えるであろう。
当然ながら、そういった方針で編集された本であるため、掲載された知識量は少ない。
センター・私大受験にまで用いることができると案内されているが、実際にこの本の知識だけでセンター試験を受験しても、高得点とはいかないのではないだろうか。
公務員試験で用いる場合も、この本で「流れ」を掴んだのちに、『クイマス』なりなんなりで知識を補充する必要がありそうである。
それでも、『クイマス』を解くのがさほど苦しくならない程度の知識は本書で十分身につく。
欠点としては、3分冊となっているために値が張ること。
3分冊になっているのは決して情報量が多いからでなく、その理由としては次の2点が考えられる。
まず1点目は、文字が大きかったり行間が広く空いていたりし、また1冊が薄い点。
3冊買わせようなんて魂胆が見えてくる気がしないでもないが、擁護するとすれば、それによって活字嫌いな人でも読みやすくはなっている。
2点目が重要で、同じことも繰り返し説明されていたり、図が多用されていたりする点。
このおかげで、読み進める過程で「この人誰だったっけ?」などと疑問を抱いて以前のページを読み返さなくて済むことが多い。
軽い口調で書かれた文体が好きになれない、という読者もいるかもしれない。
東進ブックス『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本―文化史 』
へー、文化史編も出ていたんだー、今知ったわー。
大学受験生って文化史を軽視しがちな気がするけど、こういうの1冊読み込んでおくのは大切なんじゃなかろうか、俺知らんけど。
もちろん、難関大の入試には知識量が足りない本のようではある。
公務員試験対策としてはいかがなのだろうか。
「芸術・文学」科目対策になったりするのかな??
東進ブックス『日本史B一問一答―完全版』
東進ブックス『センター日本史B一問一答―完全版』
上と同じく金谷先生の編集した一問一答式問題集。
文を読むばかりでなくこういった問題集で刺激を受けるのも大切であろう。
歴史の順序を辿って問題が構成されているので、軽く眺めるだけでもいい復習になる。
問題のレベル分け、赤シートを利用した二重の利用法など、工夫も見られる。
私が所持しているのは(いろいろあって)通常版だが、公務員試験対策としてはセンター版だけ使えば十分なのかな?
そもそも公務員試験対策に特化した問題集(『光速マスター』など)を利用すればいいのではないかという気もするが。
中経出版『センター試験 日本史Bの点数が面白いほどとれる本』
上で紹介した本よりも恐らく多くの内容を1冊の本に凝縮させている。
その分行間が狭くなり文字がぎゅうぎゅう詰めな印象を受けるが、読みにくいということはない。
東進ブックスほど軽くはないが、語り口調。
センター試験を受けるにあたって必要となる知識は十分に掲載されており、この1冊の知識で8割程度は見込める様子。
また、歴史検定の2級にも挑戦できる実力が身につくとのこと。
山川出版『もういちど読む山川日本史』
安定の山川本。
私の手元にあるのは教科書の『詳説 日本史』であるが、それを社会人向けに改定したという本書も似たようなものだろうと思って講評。
違ったらゴメン。
ゴメン、嘘。
『詳説 日本史 』の方がカラーだし、情報量も多そう。
教科書としての安定感があるが、割とわかりやすい。
ただし、記述は非常に簡素であるため、活字苦手の人が初学で本書を手に取ると、やる気が殺がれるかもしれない。
公務員志望が活字に臆してどうすんだという気はするが。
ただ公務員試験対策としてはオーバーワークなんだろうな、拾い読みとかならまぁいいとしても。
日本史の勉強、とても楽しいですね!
けれど時間が全然足りないですね……。
金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本―原始・古代史 (東進ブックス―名人の授業)
金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本―中世・近世史 (東進ブックス―名人の授業)
金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本―近現代史(東進ブックス―名人の授業)
金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本文化史 (東進ブックス 名人の授業)
日本史B一問一答―完全版 (東進ブックス―大学受験高速マスターシリーズ)
センター日本史B一問一答―完全版 (東進ブックス 大学受験 高速マスター)
決定版 センター試験 日本史Bの点数が面白いほどとれる本
もういちど読む山川日本史
大学院生というおとな
大学院生というのは、社会人と同じだけの心積もりで生活を営まねばならないというのがわたしの考えである。
大学と大学院とは何が違うのだろうか。
日本の――とりわけ首都圏の現状はおおよそ“大学へは結構な割合の人口が進学するが、大学院まで進学するのは一握り”といったところであろう。
これを雑な近似でモデル化すれば、“大学進学は贅沢ではないが、大学院進学には相応の覚悟が必要な社会”と言える。
すると、大学生だからといって、学問への高い情熱が必須とまでは要求されない。
卒業に向けた単位取得のための表面的な勉強しかしていなくても、それさえしているのであったら特に問題はない。
もちろん、一昔前であれば大学(学部)への進学も十分な贅沢であったのかもしれない。
しかし時代の移り変わりの速さを考えれば、その時代の感性で今の社会を考えるのは妥当であるまい。
今の日本において、大学進学を責任の重い選択と見なす必要はない。
(社会の実態そのものに対し苦言を呈すとすれば、思考停止に大学進学を決定する世の中がおかしいとは思う。本来、大学への進学は真摯な学問研究を行いたい者のみがすべきであり、職業的な能力を養いたい人は専門学校へ進み、専門能力を要さない業界で働きたい人は高校卒業後にすぐさま就職し、そのいずれもしたくない人は出家して自給自足の生活を営む(国民の義務を果たしているかは疑問だが)、といように棲み分けるのが理想と考える。大学人気の現状には首を傾げるところだ。閑話休題。)
しかし大学院生は学部生とは事情が異なる。
多くの同い年が社会で働き始め、親元でにせよ独り暮らしでにせよ生計を営んでいる一方で、自活からはほど遠い生活を送っているのが院生である。
それが問題だなどということではない。
しかし世間からずれた選択をした以上は、そこで為すべき課題には真摯に取り組み、「社会人」を自称しても恥ずかしくないだけの研究活動を果たすべきであろう。
研究室によっては、院生が取り組む課題も「仕事」と呼ばれることがある
この呼称は、院生自身が肝に銘じなければならない意気込みを表しているのではないだろうか。
スーパー過去問「判断推理」
実務教育出版『公務員試験 新スーパー過去問ゼミ3 判断推理 改訂版』
国家総合職の基礎能力試験に対する試験勉強としてこのスー過去を使用している。
「判断推理」の問題が幅広く収録されているのが特徴の教材である。
章立て
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1つの「テーマ」が更に2~4つに分割され、そのそれぞれに対し問題が3、4題程度用意されている。
教材の使用感
『クイマス』との違いとして、解答・解説の配置が、問題を3題ほど解いたあとに掲載されていることが挙げられる。
1問解くたびに解説を読みたい人には不便かもしれないが、3題くらい一気に解いてから解説に至りたいと考える場合はちょうどよい。
易しい問題から難しい問題まで、バランスよく取り揃えられているといえるのではないか。
それぞれの問題に3段階の難易度表示がされていたり、学習効果の高い100問が選別されていたりするので、短い時間で教材を利用する際に便利そうである。
各テーマの初めに、押さえておくべき基礎知識が簡単にまとめられているので、「判断推理」最初の1冊として使うことは可能であろう。
もっとも、時間(と資金)さえ許すのならばまずは導入本から取り組んで、時短の解答法を身につけるのが吉かもしれない。
この教材での演習が、いきなりはキツいと感じる学習者は、まずは 畑中敦子の『ワニ本』 や 『解法の玉手箱』 を用いて、「判断推理」の問題に対する考え方を身につけるといいであろう。
1ヶ月で1周仕上げようと目論んでいたけれど、途中から試験勉強に割ける時間が殆どなくなって、全然達成できませんでした……。